変動金利 v.s. 固定金利

こんばんは。さすけです\(^o^)/

さて、着手承諾は終わりましたが非常に重要な課題が一つ残っています!

それは、住宅ローンを組まなければなりません。

そこで、問題になるのが変動金利にするか、固定金利にするかです。

色々調べてもどうもよく分からない。分かったことと言えば金利は予測できないから、分からないよね~

と言うことぐらいです。ということで、今日は変動金利と固定金利のどちらにすべきか、検討してみたいと思います。

主に
・ 変動金利と固定金利のどちらがどの程度お得か、支払総額の観点から。
・ 当初は変動金利で借り入れをし、一定の金利に達した時点で固定金利に切り替える戦略の是非
の2つについて考えてみます。超長文になってしまいました。。。。

* 変動金利のメリット
・ 目先の金利が安い:現在の借入金利は1%を切っています。
・ 団体信用生命保険に自動的に加入できる:団信が金利に含まれています。
現在のように低金利時代、特にゼロ金利政策以後の低金利政策のおかげで変動金利は低い値を推移しています。

* 変動金利のデメリット 
・ 将来金利が上昇すると支払額が増える
変動金利のデメリットはこれに尽きると思います。

続いて、固定金利です。

* 固定金利のメリット
・ 将来の金利を最初に決めるので将来設計がしやすい
・ 将来金利が上昇した場合、そう支払額が変動金利より安く済む
一言で言えば将来設計のしやすさが固定金利のメリットです。

* 固定金利のデメリット 
・ フラット35Sエコは団信が含まれておらず、35歳の私の場合団信費用が約250万円かかる。
・ 低金利が継続した場合、変動金利より高い金利で支払い続けることになる。
* どちらを選択すべきか?
これを考える上では、
1. 将来の金利が上がるか・下がるか
2. 将来の金利変動リスクをどこまで許容するか
の2点から考えることができます。

で、こう書いておいてなんですが、1番目の将来金利については「絶対に予測できません」これだけは間違いありません。35年と言う長期的な金利などどのようなプロでも予測不可能です。

もしも、エコノミストという肩書きだったり、大学教授と言う肩書きの人が「将来の金利は上がる or 下がる」と断言しているならば、その人は詐欺師です。まあ、上がるか下がるかは2分の1の確率で当てることができますから、5年後の金利上昇or下落を5回連続で言い当てることができる確率は2の5乗分の1、32分の1なので結構な確率であたりますが、別に予想ができたわけでは無くばくちに勝ったにすぎません。。。。詐欺師が言い過ぎならばくち打ちと言ったところです。

ただ、金利が上がる要因と下がる要因は簡単なケースについては知ることができます。

金利の上昇要因
・ 景気の向上
・ 国債価格の低下(国債の信用低下)

の2点が主な金利の上昇要因です。

 第一の要因として景気が良くなると、政策的に金利が上昇するように誘導されます。これは、バブルを引き起こさないためのです。これは、日本が何度も経験してきた金利上昇です。最近では20年ほど前のバブル景気の際の金利高騰がありました。このケースは給与も上がるので、許容できることが多いです。

問題の第二の要因は、国債の信用定価による金利上昇です。これは、戦後日本においては経験の無い事態です。これはものすごく簡略化すると、「日本国債は必ず戻ってくる」と信じているから安定した価格を保てています。しかし、「日本国債は買ってもお金が戻ってこないんじゃ無いか?」と思われた瞬間から国債の価格は下落してしまいます。そうなると、国債金利を上げて帳尻を合わせなくてはならなくなります。

色々理由がありますが、その辺をはしょると、国債金利が上昇した場合、銀行の貸出金利も上昇します。結果として、国債の信用が低下すると金利は上昇してしまいます。

*日本国債の信用は低下するのか?

当然この疑問がわいてくるのですが、信用力を評価することは将来の金利を予測することとほぼ等価です。よって、将来の信用力を予想することは不可能です。

良くある話としては、日本全体の金融資産残高(現金等流動性の高い試算)の合計が約1300兆円から1500兆円と言われており、この額を超えなければ大丈夫という話があります。

「じゃあ、1300兆円になるまでは金利は大丈夫だね?」と考えたら間違いです。

なぜならば、「政府債務残高が1300兆円」を超えたら国債の信用が下がることが明らかであるならば、私は国債発行残高が1250兆円当たりまで国債を保有して、そこで売りにかかります。私の財力では全く関係ありませんが、ヘッジファンド等が兆円単位でこれを行えば、国債の信用は1250兆円で低下してしまいます。よって、1300兆円まで大丈夫と言うことが明らかであるならば、信用低下は必ず1300兆円に達する前に発生します。結局の所、将来の金利予想は予想の信頼性が高欠ければ高いほど、その予想の裏をかこうとする人が出てくるため、結果的にその予想は必ずはずれてしまうのです。

さらに言えば、明日日本国債の極端な信用低下が起こることだってあり得ますし、逆に1500兆円、2000兆円を超えても現在と変わらない可能性があります。

さすがに日本国債の発行残高が日本の金融資産残高を超えたら信用は低下するんじゃ無いの?

こう思われるかも知れませんが、日本の資産は別に金融資産だけではありません。
例えば、流動性は低いですが、固定資産は相当な額になります。日本と同程度のインフラを途上国に整備するには数百兆円では到底すみません。日本にある既存インフラの資産価値は相当です。
さらには、日本にはこれまでためてきた知的財産もあります。また、人件費が高いと言われて久しいですが、人件費が高くてもやっていけるのは高度な教育を受けた人的資産が豊富であると言い換えることもできます。このように、日本には現金以外の多くの資産が存在しています。これらを売り払って国債を返すという選択がある以上、日本の信用力は1300兆円どころか、それを遙かに超える信用力であるかも知れません。

ただし、信じてくれるかどうかは全く分かりません。よって、将来金利上昇が起こるかどうかは分からないのです。

* 住宅ローンという観点で将来の金利をどう捉えるべきか?
以下はあくまで私のケースです。よって、責任は全く負いません。私が住宅ローンを組むにあたって考えたことを書いておくという位置づけで書かせていただきます。

私は住宅ローンを組む上で
・ 将来の金利が上がるか下がるかは不明
・ 私は将来にわたって現在と同程度の収入がある。
・ ローンは私が60歳で定年退職した際の退職金で全額返済
という前提を起きました。

1番目の前提は上で話してきたとおりです。2番目の前提が実は一番難しいかも知れませんが、これが成り立たないとそもそも家を買えませんのでこの前提を起きました^^;また、3番目の前提も将来は分かりませんが、一応大丈夫と信じることにします。

よって、ローンの組み方としては当初のローン期間を35年として、私が60歳になる25年後に残額を一括返済するという計画にしました。途中での繰り上げ返済はできれば行いたいですが、まずは考えないことにします。

借入額はここでは3500万円と仮定します。頭金は考えません。

変動金利と固定金利を選択する上で私の条件は以下の通りです。
・ 変動金利
大手都市銀変動金利ローン
借入額:3500万円
当初金利:0.875%(金利優遇1.6%)
手数料:1,035,000円
元利均等

・ 固定金利条件
フラット35Sエコ(被災地)
借入額:3750万円(内250万円は団信費用)
金利:5年間:1.16% 20年目まで1.86% 以降2.16%
手数料:735000円

という前提で計算します。固定金利では団信費用250万円分上乗せして借り入れる計算です。
手数料は、概算で出してもらった金額を入れました。

私が変動金利と固定金利を選択する上で「将来リスク」に着目することにしました。

??さっき金利は予想できないって言ってたじゃん??

誤解されることが多いのですが、(ある程度の目算はしますが)金利を予想しなくてもリスクを評価することは可能です。

これは一般に投資信託の設計なども基本的に将来の金利ではなくリスクに注目します(ファンドマネージャー等は将来の利回りに注目しますが)。重要なのは、リスクがどれだけかということが重視されます。

また、計算の仮定としていわゆる「5年ルール、125%ルール」は考えないことにします。これらは、いずれも金利の先送りに過ぎず、支払総額は上昇するのでここでは無視することにします。

では、それぞれの支払総額を計算してみます。
・ 変動金利:41,157,885円(25年後繰り上げ:11,115,427円)

・ 固定金利:50,139,169円(25年後繰り上げ:11,354,300円)
となります。その差は8,981,284円となります。さすがに超低金利時代、これがずっと続くと考える場合約900万円も変動金利の方がお得です。

ただ、変動金利は金利0.875%で固定されたと仮定しています。さすがにこれは都合良すぎると言うことで、1.5%で固定してみると
・ 変動金利:45,076,720円(25年後繰り上げ:11,934,832円)
となり、その差は約500万円となります。低金利時代が続くと考えた場合、このあたりが妥当な線でしょうか?金利を予想しないと言いながら当てずっぽうな数値を入れてみました。

そもそも、固定金利の総支払額は平均金利で何パーセントになるのでしょうか?私の前提条件の下で計算したところ、おおよそ平均金利で2.27%となりました。一昔前に比べれべ十分安い金利ではあります。

では、変動金利において極端な金利変動が起こった場合を考えてみます。すなわち、日本の国債がデフォルト直前になるという前提を起きます。
サンプルとしてはEU諸国をモデルとします。まず思いつくギリシャですが、ギリシャを例にとると国債利回りは30%を超えてしまい、これは完全な国家破綻です。。。
そこで、もう少し経済規模の大きい、スペイン、イタリアあたりをサンプルにします。これらの国はおおよそ国債金利が5-7%程度です。実際は金利優遇があるので、5%で仮定します。

さらに、この金利が何年続くかと言うことが重要になります。ここでは、3年、5年、10年を仮定します。また、このような高金利がいつ発生するかも重要です。ここでは、5年後、10年後、15年後の3パターンを考えます。それ以外の期間は金利は1%と仮定します。破綻はするけれど、それ以外の期間は低金利と言う条件です。

結果は以下のとおりです。

う~ん。判断に困りますね。

とはいえ、上の条件は破綻後は再度低金利というかなり甘い計算です。もう少し、現実的に破綻後は平均金利1.5%で推移としてみます。

結果は、

 

こんな風になりました。あんまり変わりませんね。破綻国家が何年間で経済を回復できるかは全く予想できませんが、住宅ローンというレベルで考えれば、支払総額が6000万円になる当たりがピークのように思えます。5年後に経済破綻、その後10年くらい破綻状態が継続この間平均金利5%、その後は経済は回復し、金利1.5%で推移という仮定で計算して5700万円が総返済額です。余裕を見て、総支払額が6000万円になる程度のリスクがあるという風に捉えることができます。

しかし、問題は破綻国家が回復できなかった場合ギリシャのようになり、国債金利が30%超などということも無いわけではありません。。。ただ、このような事態になった場合そもそも固定金利でも給与の方が大きく下落するので破綻してしまいます。

もう一つ問題は、日本経済はあまりにも大きいため、日本経済はデフォルトしたくてもできないでしょうから、長期間高金利が続くという可能性もあります。逆に、徳政令のようなやけくそもありますが。。。これは金利予想ですから本当に分かりません。ただ、リスクとしては、変動金利を採用する場合、総支払額6000万円まではあり得ると考えられそうです。

本当はリスク計算ですから発生確率を掛けて計算しているのですが、ブログで書くとあまりにも長いし(この文章も長すぎですが^^;)、ややこしくなるのでざっくり計算だけでご容赦下さい。

* 金利が上がってきたら固定金利に切り替えてみる
良く聞く話として、当初は変動金利を採用しておいて金利が上昇してきたら固定金利に切り替えるということを考えてみます。

結論を先に言うと、この方策は大失敗につながります。

本当は、都合良く切り替えはできないと思いますが、シミュレーションとして、5年後、10年後、15年後のそれぞれにおいて、金利2%越え、3%越え、5%越えで切り替えるシミュレーションをします。手数料は無視します。

結果はこのようになりました。
上をご覧になって気づかれるように、金利2%を閾値として、2%を超えたところで固定金利に切り替えと言うことはできません。

なぜならば、変動金利が0.875%の現状において、20年間の固定金利(三菱東京UFJ)は3.2%になります。よって、2%を基準にしてもローン開始当初に2%を超えてしまっているのです。

よって、上記を見る場合には注意が必要で、表に書かれた現状金利に注意する必要があります。1.6%の優遇を受けた現在の金利で20年固定金利は3.2%、15年固定で2.75%、10年固定で2.15%の金利になっています。

そのため、例えば3.5%を閾値として金利がこれを超えたら固定金利に借り換えという条件の場合、たった0.3%しか余裕がありません。

0.3%の金利変動は日常的に十分起こりえるので、高い確率で5年以内に借り換えることになってしまいます。

非常に運良く、15年間現在の低金利が続き、15年後に初めて3.5%を超えた場合のみフラット35Sエコよりも総支払額が安くなりますが、それ以外のケースでは閾値を用いて固定金利に切り替えると言う方策は使えないと言うことが分かります。

この結論は当たり前でもしも閾値を設定して借り換えが本当にうまくいくならば、銀行の営業マンはそれを進めてフラット35Sエコを切り崩しにかかりますし、誰もフラット35Sエコを使いません。。。そうすると、フラット35Sエコ側はそれに対応した金利を設定することになり、現在の金利になっています。

ということで、一定の金利になったら借り換えというのは最初から考えない方が良いと言えます。

* 結局どうする?
ここから先は完全な主観的判断です。よって、人によって考え方は全く変わってきます。
私は、過去の金利動向などから最も都合良く金利が推移した場合の金利を1.5%と仮定しました。そうなると、フラット35Sエコを使った場合に比べて、約500万円変動金利の方が安くなります。

次に、月々の支払い額の観点から15万円までは許容範囲内であると考えました。
しかし、これを超えると生活が苦しくなってきます。そう考えたとき、変動金利で大幅な金利上昇が発生した場合
当初月々支払い額は約10万円です。と言うことは5年ごとの見直しで25%ずつ支払いが上昇した場合、5年後に12.5万円、10年後に15.6万円、15年後に19.5万円といった上昇が可能性としてはあり得ます。これは、私の生活を破綻させ得ます。

対して、支払総額は多くなりますがフラット35Sエコを使用した場合、最大の支払い額は12.3万円です。これであれば、生活上は問題が無いはずです。

支払総額が安いことは重要ですが、ローンを組む目的は生活を豊かにするためです。そのローンで生活が破綻するリスクを負うというのは本末転倒であると考えました。よって、500万円を保険料と捉えてみることにしました。そうすると、25年間で考えると1年当たり、20万円、月々で約17000円の保険料であると捉えることができます。

やや高い保険料ではありますが、生活を破綻させないための保険料と考えれば許容可能であると判断しました。

以上の検討から、私はフラット35Sエコを採用することにしました。

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