月々5千円?ONEエネルギーの蓄電池を申し込んでみた\(^o^)/:採算性を計算してみた!

こんばんは。さすけです。

追記:「ONEエネルギーと契約しました

 

新聞やテレビ等でも報道されていたのでご存じの方も多いと思いますが、ONEエネルギーというのをご存じでしょうか?

ONEエネルギーというのはNEC、オリックス、エプコの三社が共同出資して立ち上げた、リチウムイオン電池レンタルサービス提供会社です。

ONEエネルギーでは5kWhのリチウムイオン蓄電池が月額5000円で提供される予定とのこと。
さらに、東京都の場合は補助金が出るために月額3000円でレンタルできるようです。

一条工務店などでもリチウムイオン電池のオプションはあるらしいのですが、一般的にリチウムイオン電池は100万円以上します。シャープが最近出したリチウムイオン電池が4.8kWhで190万円程度とのことなので、なかなか手が出る値段ではありません。

私も家を建てる際にリチウムイオン電池の導入は検討しましたが採算性の観点から全く採算が取れないため導入はしませんでした。また、色々考えた結果、蓄電池には否定的でした。

私が検討した段階では採算性、特に太陽光の売電への影響、容量の問題、さらには電池特有の個体差による性能劣化の問題などの観点から否定的な考えを持っていました。しかし、今回のONEエネルギーのサービスを知って、かなり考えが変わりました。

ONEエネルギーのサービス提供は2013年6月からとのことで、現在は先行申し込みが可能な状況です。ということで、ちょこちょこと計算して、申し込みをしてみることにしました\(^o^)/

で、おそらく、テレビなどでONEエネルギーのサービス提供の話題を聞いて、採算性が気になっている方も多いと思いますので、いくつかのケースで採算性を検討してみたいと思います\(^o^)/

ONEエネルギーってどんなサービスなの?

まず、ONEエネルギーのサービスについて見てみます。
要するに下記の蓄電池を月額5000円でレンタルするというサービスです。

レンタルするのは以下の蓄電池です。サイズは縦横約1m、奥行き30cm程度です。結構でかいです^^;室外機を2段積み上げた感じのサイズでしょうか?

こちらのサイトで見る限り、参考価格は150万円となっています。実際は補助金が3分の1出るので100万円で購入できる計算になります。

ただ、個人的には蓄電池の購入費は否定的です。リチウムイオン電池は故障等による発火のリスクもあり個人が管理しきれるものであるか不安が残るためです。おそらく、かなりの安全対策は取られているとは思うのですが、現時点ではちょっと怖いのが正直なところです。

で、スペック上の容量は5.53kWhとなっていますが、カタログでは460Wの電力を10時間使用可能となっているので、使用可能な容量は4.6kWhといった所と思います。

また、この蓄電池は出力が2kWまで対応しているのでソーラーパネルの自立運転1.5kWよりも大きな出力を得ることができるというメリットがあります。

気になる太陽光との連携

蓄電池はソーラーパネルとの連携が不可欠なものと思います。

ONEエネルギーのサービスではエコモードとピークシフトモードの2種類が用意されているようで、エコモードは日中ソーラーパネルが発電した電力を蓄電して夜間使用するモードで、ピークシフトモードは夜間の安い電力を蓄電しておいて日中に使用する方式です。

ぶっちゃけ、エコモードで使用する人はもの凄く限られてくると思うので、以下ではピークシフトモードだけを対象に話を進めます

これらの切り替えは自動的に行われるとのことなので、意識することなく日中も深夜電力を使用できるようになります^^

ONEエネルギーサービスの採算性概算!

それでは、ONEエネルギーのサービスを導入した場合の採算性について計算してみたいと思います\(^o^)/

ケース1:余剰電力買い取り制度を使っている家庭
ケース2:全量買取制度を使っている家庭

として、計算を行ってみます^^

ケース1:余剰電力買い取り制度を使っている家庭
まずは余剰電力買い取り制度を使っている場合の採算性の計算です。ONEエネルギーのサービスは現時点では関東地方限定のサービスなので東京電力の電気代を下に計算します。

東京電力のオール電化住宅は電化上手という電気料金プランになっていて
午前7時~午前11時、午後5時から午後11時までが1kWhあたり25.2円
午前10時~午後5時までが1kWhあたり30.77円、夏期(7月~9月)は37.56円
午後11時~午前7時までが1kWhあたり11.82円
という料金体系になっています。

太陽光余剰電力買取のケースでは、1kWhの発電が42円買取または38円買取です。
蓄電池を導入したことによって得られるメリットは、
42円買取のケースで30.18円/kWh
38円買取のケースで26.18円/kWh
となります。

蓄電池によってまかなえる容量は4.6kWhですから晴れた日1日当たりのメリットは
42円買取のケースで30.18円/kWh×4.6kWh=138.8円/日
38円買取のケースで26.18円/kWh×4.6kWh=120.4円/日
となります。ただし、これは晴れている日の話で、雨が降っていたり曇りの日は
夏:(37.56円/kWh-11.82円/kWh)×4.6kWh=118.4円/日
夏以外:(30.77円/kWh-11.82円/kWh)×4.6kWh=87.17円/日
となります。

気象庁の統計によると、東京の日照率40%以上の太陽が出ている日の割合は年間197日ですから、197日÷365日=54%です。これらの値を使って1年間の収益を計算してみると1年間のコストメリットは
 42円買取:4万3320円、月額3610円
38円買取:3万9694円、月額3308円

となります。

蓄電池の月額のレンタル料は5000円ですから、42円買取のケースで1400円の赤字38円買取のケースでは月々1700円の赤字という計算になります。。。

う~ん、やっぱりもうかりはしないんですね^^;;

ただし!私は茨城県在住ですからメリットはないですが、東京都内に住んでいる方は東京都の補助金が出る関係で、月額レンタル料が3000円です。なので、42円買取のケースで600円、38円買取のケースで300円の黒字になります。数百円なので、儲かるという話ではないですが、東京都内に家を建てられる方は持ち出し無しで蓄電池が手に入れられると考えて良さそうです\(^o^)/

ケース2:全量買取制度を使っている家庭
続いて全量買取制度を採用されている方を対象に計算をしてみます\(^o^)/
こちらは日照率は関係なくなり計算が簡単です。買い取り価格によらず、1年間のコストメリットは

 全量買取の場合:年間3万4690円 月額2890円
がメリットとなります。月々のレンタル費用5000円を考えると、2110円の赤字となります。
東京都内に在住の方は月々110円の赤字
となります。

導入すべきかしないべきか。。。

悩ましいのが導入すべきか、しないべきかです。
個人的には東京在住の方は導入するメリットが大きいと思います。東京都以外に済んでいる方は月々2000円の持ち出しになるので、正直かなり微妙です。こう言うものが好きな人(←私^^;)は導入しても良いように思いますが、10年間は解約できないので合計で24万円ほどの持ち出しになってしまいます。

コスト以外のメリット。。。

一番大きいのは非常時の電力としてソーラーパネル+蓄電池の組み合わせは非常に強いことが上げられます。
例えば、停電が続いた場合、自宅に設置したソーラーパネルで発電した電力を蓄電池に貯めることで、日中だけではなく夜間も電力を使用することが可能になります。

そして、ソーラーパネルの自立運転と大きく異なるのは、ソーラーパネルの自立運転は非常時に専用のコンセントから電力を供給する仕組みです。よって、直結配線された設備は自立運転下では使用することができません。対して、ONEエネルギーの蓄電池は、住宅の電源として配電盤から供給されます。よって、停電時も配線をつなぎ替えることなく電気機器を使用することが出来るというのは大きなメリットと思います。

例えば、テレビを付けたいと思ってもテレビの近くに自立コンセントがない家庭では延長ケーブルなどを使用してテレビのコンセントを入れないと動作させることができません。また、分配器を使用されている家庭では分配器にも電力を供給しないとテレビを見ることができなかったりします。そのため、ソーラーパネルの電気で「テレビを見る」というだけでも実は結構大変だったりします。しかし、ONEエネルギーのサービスであれば従来のコンセントに電力が供給されるため、容量の制限はありますが、停電時にテレビを見ると言ったことも問題なくできるというのは大きなメリットと思います^^

ただ、東日本大震災の時にも、茨城は2日ほどで停電からは復旧しました。あれほどの大災害は頻繁にあるわけではありませんから、生涯に何度か発生する災害に備えるために月々2000円を支払えるかという計算になります。

なんで導入しようと思ったの?

ここまで書いておいて、月々1400円の持ち出しでなぜ蓄電池を入れようと思ったの?と思われる方も多いと思います。ぶっちゃけ趣味です!と言いたいところですが、コストメリットがあると判断したので、導入を決めました。が、これは私の特殊な事情によります。

私は、先日もブログで書かせていただきましたが、家の中にサーバールームを作っています^^;そして、ここに設置した装置には無停電電源装置が取り付けてあります。停電に備えているのですが、これはサーバを故障しないようにするという理由の他に、家の中で取得している様々なデータの欠損を防ぐために取り付けています。

この無停電電源装置は鉛蓄電池で動いていて、我が家の物で1台5万円ほどします。そして2年に1回の頻度で電池を交換する必要があります。。。その値段がやっぱり5万円ほどするのです。結果として年間2万5千円の費用がかかっています。月額換算でちょうど2000円の費用が発生している計算になります。

そのため、仮にONEエネルギーのサービスが月額1400円(←42円余剰買取)で導入できて、現在使用中の無停電電源装置を止めることができれば費用対効果が出てきます。正直バッテリーの交換などの作業は大変ですから、プラマイゼロで大きな電池が設置できるならその方が良いと思って導入したいと思ったのです\(^o^)/

導入した方が良い人、しなくても良い人

これは、私の主観ですが、現時点では東京都内に在住の方は導入メリットが高いです。しかし、それ以外の地域に住んでいる方はまだ導入しなくても良いように思います。昨年度ソーラーパネルを設置していて、42円買取余剰電力の家庭では持ち出し額も1400円程度ですから導入を

また、私のように特殊なケースで家でサーバを運用していて、そこに無停電電源がついているような方にはメリットが大きいように思います\(^o^)/

この辺は個人の判断になりますが、やはり災害に対する電力の備えをどう考えるかで蓄電池を導入するかしないかを決めるので良いと思います

ただ、電力が不可欠な方が一緒に住んでいる家庭、例えば介護が必要な親と同居していたり、電力が必要な何らかの医療機器を携帯しなくてはならないような方がいらっしゃるようなケースでは、導入メリットは非常に大きいと思います。少なくとも何らかの震災があって数日から1週間程度の停電が発生したとしても太陽光+蓄電池があれば家の中で電力を得ることができます。

また、趣味で熱帯魚などを飼育されている方も導入メリットが高いように思います。万が一の停電の際にも電源が確保できるので水槽の温度を保つことが可能になります。

逆に、導入メリットが少ないのは、日中太陽光の自立運転で1.5kWの電力があれば震災の時にも何となるというお宅では導入メリットは低くなるように思います。天気が良ければ電力が使えればそれで良いと割り切ることができれば蓄電池を入れなくても良いように思います。

万が一の停電の際、夜間に電力が不可欠かどうかで変わってくるように思います。

あと、これは人によって価値観が変わってくると思いますが、今後も当面は夏場の節電要請は続くものと思います。この節電要請に応えたいという方、節電要請があっても日中の電力を使いたい方は導入するのも一つの手と思います。すくなくとも蓄電池を導入していれば、節電要請下でも気兼ねなく日中の電力を使用することが出来ます。

また、これは私が経験して思った事ですが、深夜電力が極端に安いため、洗濯や食洗機を「夜11時以降に使わなくてはいけない!」という心理的呪縛から解放されたい方にも良いように思います^^; 個人的にはこれは意外と大きな導入メリットになると思っていて、「深夜電力を使わなくてはいけない」というプレッシャーは想像以上に大きいです。蓄電池を導入することで、この呪縛から解放されるメリットは大きいように思います^^

蓄電池の今後

ただ、蓄電池は今後間違いなく普及していくことが予想され、様々なサービスが提供されるようになってくると思います。価格は本体価格は下がっていくと思いますが、現時点で3分の1が補助金によってまかなわれている現状を考えると、本体価格が下がるにつれ補助金比率も下がっていくと思うので、採算ラインは当面変化しないと思います。

日本では政策的に自然エネルギーを普及させていますが、自然エネルギーは気象条件によって大きく変動してしまうと言うデメリットがあります。現在は電力会社の火力発電等の調整によってコントロールしていますが、日本の発電設備の現状を踏まえると限界があります。そのため、不安定な自然エネルギーを安定化させるためには蓄電設備は不可欠であろうと思うのです。よって、今後も蓄電設備の普及促進は続き、より安くて良質のサービスが提供されるようになってくるのではないかと思います^^

特に、先日書いたような、将来のスマートグリッド、デジタルグリッド、といった電力網を整備していく上では蓄電設備の普及がキーになってくるのではないかと思っています\(^o^)/

まだ申し込みをしただけで、分からないことが多いですがONEエネルギーから連絡が来たら改めてブログに書きたいと思います\(^o^)/

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