坪単価の1.4倍で予算を組んでおけば安心!10世帯の見積書から見る家を建てる時に必要な費用

こんばんは。さすけです\(^o^)/

家を建てる時に気になるのは、家を建てるのにいくらのお金がかかです。

一条工務店で家を建てる場合は、営業さんから「坪単価」の説明を受けることが多いかと思います。そして、この坪単価をベースに家づくりの予算を確保してしまうと後々になって予算オーバーに苦しむことになります。

少し古くなってしまったので近々更新したいと思っていますが一条工務店の坪単価は下の記事に書かれています。

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一条工務店では住宅価格は1坪あたりの金額(坪単価)によって示されており、2018年現在、i-smartシリーズの最新モデルであるi-smart2の場合、35坪の家を建てようとした場合の坪単価は63万円程度かと思います。

そのため、営業さんによっては

35坪×63万円=2205万円

で家が建つかのように説明するケースがあります。一条工務店ではこの坪単価と施工面積を掛けた金額を「建物本体工事価格(建物本体価格)」と呼んでいます。

一条工務店の家は、トイレやキッチン、その他の住設などの多くがこの本体価格に含まれており、あまりオプション等の費用を掛けなくても一定の程度の家が建つことは事実です。しかし、この2205万円を家を建てるのに必要な予算としてしてしまうと後々予算オーバーで苦しむことになることは確実です。

2205万円でi-smart2の家が建つか?というと、残念ながら建ちません。。。

金額に上下はありますが平均としては3000万円程度になってしまいます(゚д゚)

2200万円のつもりが、3000万円などと言われたら当初の計画が大幅に狂ってしまいます。

私はこれまでメールなどでお問い合わせをいただいた方にお願いして一条工務店の見積書を集めてきました。

そこから得た結論として、一条工務店で家を建てる場合は希望する坪数×坪単価×1.4で予算を組んでおくことが必要と考えています。

営業さんに、一条工務店の坪単価が63万円です、と言われたら1.4倍して88万円/坪程度を想定しておくと、平均的な一条工務店の家が建ちます。88万円には平均的オプションや付帯工事、平均的基礎工事費用、さらには消費税などもろもろを含んでいます。この1.4倍の費用には外構費用や土地の金額は入っていません。純粋に一条工務店で家を建てるのに必要な金額です。

坪単価の1.4倍もの予算を確保すると聞くと過剰に聞こえるかもしれません。営業さんに話したら、そんなにかかりませんと一蹴されると思います。しかし、実際に複数の見積を確認して得た結論として坪単価の1.4倍を予算として確保することが必要と思っています。

今回はなぜ1.4倍もの予算を確保する必要があるのかについて書かせていただきます!

一条工務店の坪単価に含まれているもの含まれていないもの

一条工務店の見積書の内訳:消費税に注意が必要

ここでは、土地は既にあるものとして土地の価格や土地売買に伴う仲介手数料は無視します。

一条工務店の見積書は地域や見積時期によって若干形式が異なっていますが、下の見積例のように一般に4つの項目に分かれています。

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①は坪単価によって計算できる「建物本体価格」です。

②は建築に必要な申請類、例えば長期優良住宅等の申請費用です。

③は家を建てる際に必要となる仮設工事費やガスや水道の工事等、付帯工事費用

④はベタ基礎やソイルセメント等の基礎工事費とその他のいわゆるオプション費用となっています。

⑤:一条工務店の見積は全て外税で記載されているので最後に消費税が記載されています。

一条工務店で家を建てる場合は①~⑤の合計金額が必要となってきます。

営業さんなどが最初に説明する「坪単価」は税抜きの建物本体価格のみを説明することが多いようです。

我が家を例にすると

①が2483万円

②が43万円

③が102万円

④が378万円

⑤が150万円

合計3157万円となります。

最初に営業さんなどが説明する坪単価だけで計算した金額に比べて1.27倍の金額が最終的な支払額となっていたことが分かります。

私が家を建てたのは2011年ですので、消費税率は5%の時代でした。現在でしたら8%になるため、現在であれば坪単価の1.3倍の金額が最終的にかかった計算になります。

さらに、2019年10月には消費税率は10%になることがほぼ確定しているため、これから家を建てる方であれば坪単価の1.32倍の費用が最終的にかかることになります。

10世帯の見積書から見た一条工務店で家を建てるのに必要なお金

私の手元にある一条工務店で家を建てた方10軒の最終見積の金額を①~⑤の項目に分けて100%グラフで示したのが下のグラフです。

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それぞれの棒グラフが1軒の住宅を示しています。

薄い黄色で示した坪単価から計算できる建物本体価格は全体の7割程度で、残りの3割は②~⑤の価格が占めていることが分かります。

実際に一条工務店で家を建てるにあたっては、①~⑤の合計金額を支払わなければならないため、坪単価だけで予算を考えてしまうとすぐに予算オーバーになってしまうことがわかるかと思います。

住宅の面積にほとんど関係なく発生する②申請費用

それでは各住宅でそれぞれの費目がどの程度の金額で発生していたのかを確認してみたいと思います。

まずは建築確認申請や長期優良住宅の申請費用の費用を10軒分グラフにしたのが下のグラフです。

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1番から10番の住宅のそれぞれで40万円前後の費用が発生していることがわかります。この費用は時期や住宅の面積に関係なく発生します。

特別運搬費・下水道の有無によって100万円変動する付帯工事費用

続いて③の付帯工事費用です。

付帯工事費用には仮説工事費用や屋外給排水設備、水道・ガス工事費用、さらに下水道がない場合の合併浄化槽費用等が計上されます。

下のグラフを見ると分かるとおり、住宅によってばらつきが大きく、最低でも100万円程度、高い場合は200万円程度がかかることがわかります。

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付帯工事費用が200万円を超えている2世帯に共通しているのは合併浄化槽(約60万円)を設置している点にあります。

また、150万円程度のお宅はガス併用+特別運搬費が計上されている点に特徴があります。特別運搬費とは上棟時に大型トラックが入れない立地に家を建築する場合やクレーンが使えないケースなどで発生する費用です。

特別運搬費は土地の立地に大きく依存し、安い場合は10万円程度、高い場合は130万円を超えるケースもあります

下の画像は一条工務店で家を建てられた方の見積の抜粋ですが、特別運搬費として128万円が計上されていることが分かります。

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土地が決まっている場合は営業さんに特別運搬費がかかるかどうかを確認しておくと安心です。もしも本契約前で土地を探している段階であれば、希望する土地に一条工務店で家を建てる場合特別運搬費がかかるかどうかをしっかりと確認しておくことを強くお勧めします。安い土地と思って買ったのに、特別運搬費が発生して割高になってしまうことも考えられます。

特別運搬費は私の手元ですぐに確認できる範囲で10軒の見積のうち6軒で計上されていることから、決して希なケースではない費用ですのでご注意ください。

オール電化住宅ではなく、ガスを使い対場合は、ガス工事費用が発生しますが、ガス工事については15万円~20万円程度です。

オール電化住宅で特別な工事が必要ない場合は100万円を見積もっておけば問題ありません。

立地によって大きく変動する基礎工事費用

一条工務店の見積書では、基礎工事費用は④標準外使用工事、いわゆるオプション費用に計上されています。

基礎工事費用も上下が激しい一方で、土地が決まっていると支払わなければ一条工務店で家を建てることができない費用となっています。

ベタ基礎だけであれば、家の大きさによって違いはありますが40~50万円程度を見ておけば問題ありません。

これにソイルセメントが必要となった場合はベタ基礎+ソイルセメント費用が発生します。ソイルセメント費用は土地によって大きく変動しますが概ね50万円~80万円程度のケースが多いようです。ただしソイルセメントでも140万円かかってしまうケースもありますので、土地次第と行った感じです。

下はソイルセメントで140万円、ベタ基礎で66万円が計上されていることが分かります。施工面積35坪のお宅ですので家の面積は平均的なお宅でも200万円の工事費用が発生するケースもあります。

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さらに小口径鋼管杭が必要となった場合はベタ基礎の費用に加えて100万円から高い場合は200万円程度が追加でかかります。

一条工務店では全ての住宅で最も高い耐震等級である耐震等級3を基本としているので、土地が決まっていると基礎の費用は支払わざるを得ない費用となります。

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選ぶのも楽しいけど意外とかさんでしまうオプション費用:最低200万円は見ておいて!

一条工務店では標準仕様であっても問題なく住むことができる程度の住設は全て建物本体価格に含まれています。

しかし、せっかく注文住宅で家を建てるのならばコンセントを増やしたり、キッチンの仕様を変更したりといったこだわりが出てくるのが一般的です。

実際に家を建てた方がどの程度のオプション費用を掛けているかは気になるところと思います。下のグラフが10軒のお宅でかかったオプション費用です。下のグラフのオプション費用には基礎工事費用は含まれていません

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最も少ないお宅で193.7万円のオプション費用、高いお宅では460万円程度のオプション費用がかかっていることがわかります。ちなみに460万円のオプション費用を掛けたお宅はブリアールで家を建てられた方になっています。2番目にオプション費用が高い378万円の家は私の家です。。。

オプション工事の難しい所は、何か飛び抜けて高い費用が発生するというものではなく、一つ一つは10万円~高いものでも20万円程度のものが多く、結果として何百万円にもなってしまうと言う点にあります。

予算に制約がある場合は、一定の妥協は必要になってしまうかも知れません。

ただ、10軒のお宅の見積を拝見すると、オプション費用が最も少ないお宅でも最194万円ほどかかっていますので、最低でも200万円はオプション費用として見ておいた方が良いのかと思います。

忘れてはならない消費税:そろそろ契約のタイムリミット

ここまで計上してきた金額は建物本体価格も含めて全て税抜き価格です。

2019年10月には消費税率が10%になることはほぼ確定です。一条工務店で家を建てる場合の最終的な価格は面積に因りますが2500万円~3500万円程度、平均すると3000万円程度が最も多くなっているかと思います。

仮に3000万円だとすると消費税率8%の現状であれば240万円、10%になると300万円の消費税を支払う必要が出てきます。

たった2%の増税ですが、買い物の金額が大きいだけに決して無視することができない金額となっています。

消費税の増税は2019年10月1日からですので、2019年9月30日までに引き渡しを受けるお宅は消費税率8%となりますが、10月1日以降に引き渡しを受ける方は10%の消費税率となります。

ただし、経過措置として2019年3月31日までに請負契約を締結した場合は、引き渡しが10月1日以降になっても消費税率が8%で据え置かれます。

経過措置の取扱についてはヘーベールハウスのサイトがわかりやすいかと思います。

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(出所:ヘーベルハウス「消費税増税の住宅購入への影響」ページより)

一条工務店の場合、仮契約から土地を選んで、土地が決まると自動的に本契約に移行し設計打合せが開始します。設計打合せの期間は最短で2ヶ月、平均的には3~4ヶ月程度となっていますので、2019年3月末までに請負契約(着手承諾)を行うためには、2018年10月には設計打合せを開始しておくのが安心です。

土地を選ぶのに2ヶ月程度かかることを考えると、2018年8月がある程度余裕を持って設計打合せを行える契約のタイムリミットとなります。

おそらく2019年3月末には請負契約が集中することが予想され、そうなった場合、一条工務店が独自に請負契約の締結期限を前倒しする可能性もあります。少し余裕を持って着手承諾を行えるように計画しておくことをお勧めします。

ただ、個人的には消費税増税に焦って打合せを短縮させない方が良いんじゃないかな?とも思っています。。。

家を建てる予算は坪単価の1.35倍を見ておく

平均的一条工務店の住宅価格構成

一条工務店で家を建てる際の費用は、坪単価で示される建物本体工事費用以外にも色々なお金がかかることがおわかりいただけたかと思います。

10軒のお宅を全て平均した「平均的一条工務店の住宅の価格構成」は下のグラフのようになります。

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10軒のお宅の施工面積の平均は35.6坪でした。この面積の家を建築しようと思った場合、①建物本体工事が2186万円かかります。営業さん達は最初はできる限り家を安く見せるためにこの坪単価から計算できる建物本体工事費用を強くアピールします。しかし、この建物本体工事費用は全体の約72.6%で残りの27.4%の費用(826万円)は含まれていません。そのため、営業さんが最初に言う建物本体工事費用を念頭に予算を組んでしまうと後々になって予算が全然足りないということがしばしば起こります。

後になって施工面積を減らしたり、せっかく選んだオプションを減らす作業は非常に辛い作業です。

そのような辛い作業を最小限にするためには、最初から②~⑤の見えにくい費用を予算として計上しておくことが重要です。

そうは言っても、これらの費用は実際に設計打合せを進めるまではなかなか分かりません。営業さんに聞いても正確な値を答えてくれることはありません。

というのも、②~⑤の金額は家の間取りや土地の条件等によって変わってきてしまうため打合せを進めるまでは営業さん達にも確定的なことを言えないためです。確定していない金額を適当に言ってしまうと、後々になって話が違うとなって揉めてしまうためこれらの費用を事前に説明する営業さんはあまり多くはありません。

良く分からない場合はとりあえず坪単価の1.4倍を予算にする

何もわからない状態で予算を組むことは難しいかと思います。そこで、10軒とサンプルは多いとは言えませんが、一条工務店で実際に家を建てた方の過去の最終見積をッベースにすると最終的な合計金額は3012万円(消費税率10%で計算)、建物本体工事費用が2186万円でした。

3012万円÷2186万円=1.38倍≒1.4倍

となりますから、坪単価に1.4倍を掛けた金額を予算として考えておけば、基礎工事に多少費用がかかったりしても対応ができますし、また、基礎工事に大きな金額がかからなければオプションなどを自由に選ぶこともできます。

仮に坪単価が63万円で、住宅の延べ床面積が35坪程度の住宅であれば

63万円×35坪×1.4倍=3087万円

が一条工務店で家を建てるのに必要な予算となります。

これだけの予算を計上しておければ、ある程度余裕を持って家づくりを進めることができるのではないかと思います。

また、もしも予算が余れば家具などの新調に使っても良いですし、住宅ローンを減額するなど柔軟な対応ができます。

家を建てる際は当初予算をどうしても上回った支出が発生してしまいがちです。予算が少ない状況で家づくりを進めると後々辛い決断ばかりを強いられます。

そうならないためにも余裕を持った予算を考えておくこと楽しい造りができるかと思います\(^o^)/

1.4倍の予算はちょっと厳しいという場合は1.3倍で

個人的には余裕を持って楽しく家づくりをするためには、坪単価の1.4倍の予算確保をお勧めしますが、土地が既に決まっていて特別運搬費が発生しないこと、さらに土地の基礎工事はベタ基礎で十分でソイルセメント工事が発生しないことが明らかな場合、そして2019年3月末までに着手承諾が確実にできる場合は、予算は坪単価の1.3倍でも問題ありません。

仮に坪単価が63万円で、住宅の延べ床面積が35坪程度の住宅であれば

63万円×35坪×1.3倍=2867万円

の予算を確保することが必要となります。

これ以上予算を削減することはかなり厳しい削減、場合によってハウスメーカーを変える等の対応も必要になってきますのでお勧めしません。

これから家を建てる方は是非余裕を持った予算を確保することをお勧めします\(^o^)/